噂に聞くWEBアクセシビリティって?
「ウェブアクセシビリティ」をご存知ですか?
普段聞きなれない言葉かもしれませんが、「ウェブアクセシビリティ」とは、
・高齢者や障害者など心身の機能に制約のある人でも、
・年齢的・身体的条件に関わらず、
・ホームページ等で提供される情報や機能を支障なく利用できること
を意味します。
つまり、視力にハンデのある方や、一般的なキーボードやマウスを使用できない方が、健常者と同じ情報をウェブサイトから得ることができる状態、ということです。
いま多くのホームページで、この「ウェブアクセシビリティ」への対応が急がれています。
いま「ウェブアクセシビリティ」対応が急がれる理由
「障害者差別解消法」が平成28年から施行され、国や地方公共団体、関連団体等のホームページに対して、「ウェブアクセシビリティ」対応が求められるようになりました。
当初、2018年3月までを期限として、各公共機関のサイトはすべて「JIS X 8341-3:2016」という厳密な工業規格に準拠するよう施策が進められましたが、2019年5月現在でも、完全に浸透しているとは言えません。
加えて、来年に開催予定の2020年東京オリンピックにむけ、各公共サービスはいっそうハンディキャップ解消を迫られる状況が続いています。
公共サイト以外は必要ない?
現在のところ、法的に「ウェブアクセシビリティ」対応が要求されているのは、公的機関・サービスのホームページのみです。
ただ、今後の流れとして、学校や交通機関、病院などの公共性が強いホームページについては、「障害者差別解消」という社会的責任の観点で「ウェブアクセシビリティ」対応が強く期待されることは容易に想像できます。
また国際的な風潮からも、「ウェブアクセシビリティ」対応の有無で、学校や病院に対しての評価にも影響があると考えられます。
具体的には何をすればいいの?
「ウェブアクセシビリティ対応」とホームページ上で宣言する場合は、先述のJIS規格に準拠することが推奨されます。全体的なデザインや構造の見直しが必要になることを踏まえ、リニューアルのタイミングなどで、ホームページ制作者の方へ相談されることをお勧めします。
ただ、現行のサイトのまま、少しずつでも「ウェブアクセシビリティ」に配慮したつくりに改善する場合は、
- サイトがモノクロ表示になっても、意味が伝わる配色・構造か(※色分けに特別な意味を持たせていないか)
- 画像がすべて非表示になっても、意味が伝わるつくりか(※画像すべてに「代替テキスト」が埋め込まれているか)
- 各項目の大見出しや小見出しの順番は間違っていないか
- 表の部分は、複雑なセル構造になっていないか(※音声読み上げソフトが左から右へ機械的に読める構造になっているか)
この4点を意識して各ページを丁寧に修正するだけでも、ホームページの利便性は大きく変わるといわれています。
高齢者や障害者など心身の機能に制約のある人へ、少しでも正確な情報を提供できるように、心がけてみませんか?