かかあ天下は天下泰平?

日経新聞 朝刊サイエンス面(5月19日)の記事を紹介します。

アフリカで始まった類人猿ボノボの野外調査が半世紀を迎え、その成果は非常に興味深いものとなっています。同じ類人猿であるチンパンジーと比べ、ボノボは平和を好む性格で知られています。これは特に「メスが強い社会」に起因していると考えられているそうです。この記事では、ボノボとチンパンジーの違いや、それが人類にどのような示唆を与えるのかについて探っています。
チンパンジーは進化的にヒトに最も近い類人猿です。しかし、チンパンジーのオスは攻撃的で、集団間や集団内で争うことが多く、時には殺し合うことさえあります。この行動はまるで人間の戦争のようであり、その進化的な起源を理解するために多くの研究が行われてきました。
一方で、ボノボはチンパンジーとは異なる進化の道を辿ってきました。ボノボとチンパンジーの共通祖先とヒトの祖先は約600万〜700万年前に分かれ、さらに100万〜200万年前にボノボとチンパンジーが分かれました。見た目や生息環境が似ているにもかかわらず、ボノボは非常に温厚な性格を持ち、オスの殺し合いや子殺しはこれまで確認されていないそうです。
1970年代に始まったボノボの野外調査により、その平和のカギが「メスが優位な社会」にあることが明らかになってきました。
ボノボの社会では、メスが繁殖において重要な役割を果たしています。ボノボのメスは出産から1年もたたずに再び発情し、交尾可能な期間がチンパンジーよりもはるかに長いのです。これにより、強いオスがメスを独占することが難しくなり、オス間の競争は穏やかなものになります。さらに、ボノボのメスは「メス同士の協力」という重要な特性を持っています。これにより、メスはオスに対して優位に立つことができます。
徳山奈帆子准教授(中央大学)によると、ボノボのメスたちは協力してオスに対抗することが多く、その協力関係が社会の安定に寄与していることがわかりました。特に、年長のメスが若いメスを助けることで連合を組み1対1では敵わないオスに対抗しています。このような協力関係が、ボノボ社会の平和を支えているのです。
ボノボとチンパンジーの違いは、人類に対しても多くの示唆を与えてくれます。ヒトと類人猿の社会を直接比較することは難しいですが、ボノボのような協力的で平和な社会が存在することは、私たち人類が平和な社会を築くためのヒントになるかもしれません。徳山准教授は「ヒトには社会の在り方を短期間で変える柔軟性がある」と言われています。ボノボの平和的な社会の仕組みがより明らかになり、戦争を繰り返す人類にとって平和で協力的な社会を築くための貴重な指針となるのではないかと記事はまとめています。

日経新聞 2024年5月19日朝刊・サイエンス面
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOSG09BK00Z00C24A5000000/?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR16odGKU7U4d1tKJs4gE_DOL_wv2BZbwU_b498khYPWcWG4RxDSz9T2J3c_aem_AWXyldq-1hDaGhbTfk0aJm977qkUkaODoELSqbqQUGP5zZt8d-luik5ZtmX-spANbVU4NFm8A0HA2ak5t_lvNIdI

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