神の手はだれの手?

滋賀の珍味、鮒ずしをご存知でしょうか?かなりの曲者で、最初はその味に世戸惑いますが、酒飲み(特に日本酒好き)の私にとっては、かなり上等(味もさながら、値段も)のアテです。その原料となるフナが生息する琵琶湖では、1990年代以降、外来魚であるブルーギルやブラックバスが増え、フナやホンモロコなどの在来魚が激減しています。

現在、そのブルーギルを遺伝子改変して、メスを不妊にする遺伝子を導入して除去する研究が進んでいるそうです。

外から新たな遺伝子を導入した植物に対しては、生態系への影響を防ぐために「カルタヘナ法」があります。
今回の遺伝子改変、ゲノム編集では、元の遺伝子を壊すだけなので同法には抵触しないそうです。

しかしながら、自然界への介入として問題視されている。
ジャーナリストであるM・R・オコナーが出版した「絶滅できない動物たち」では滅菌室にしか存在しない、絶滅寸前のカエルや、軍隊に警備されて繁殖を強いられた、地球上に2頭しかいないキタシロサイなどを「脱絶滅」に挑む研究者たちに敬意を払いつつ、「絶滅するに任せるべきだったのではないか」と疑問を投げかけています。

記事では、さらにマラリヤやジカ熱を媒介する蚊の遺伝子を改変し駆除する研究が進んでいることも紹介している。
また、人が自然界に介入した結果として、一部地域だけにいたアユや外来魚のニジマス(外来種だってんですね)が全国の川に放流され、水産資源となっている点も指摘しています。

われわれ人間が快適に生きるために、他の生物を犠牲にしてしまうことはもはや避けられません。
それでもどこで線を引くのか、技術開発とは別の面での研究、倫理的な検討が必要と思われます。

みなさん、どう思われますが。

日経新聞:9月26日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF261JI0W1A820C2000000/
日経新聞:9月24日
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75996300U1A920C2MM8000/

以前に、クリスパー・キャス9をテーマにしたシンポジウムの告知ポスターをお手伝いしました。そのイラストです。

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