自然へのヒト介入はやはり難しい?

「放流で魚が減る」というショッキングなタイトルの特集記事が日経新聞サイエンス面に掲載されていました。その記事によると、生態系のバランスが崩れ、かえって魚の数や種類を減らしてしまうそうです。
北海道立総合研究機構と米ノースカロライナ大学らの日米研究チームは、1999年~2019年に北海道の31の河川で魚の種類や生息数などを調べたデータを使った。サクラマスはひとつの河川あたり最大で年24万匹ほどの稚魚を放流しているが、放流が大規模な河川ほど魚の数が少なかったという結果で、サクラマス以外の種類も減っているそうです。その原因としてエサやすみかの不足が指摘されています。
また、遺伝子の多様性にも言及し、放流された稚魚は自然界で生き残れる確率がそもそも低いともいわれていました。
わが国では放流が盛んです。よくテレビのニュースで幼稚園や小学校低学年の子供たちが稚魚を放流している様子が紹介されます。
国が放流事業を推進するのは、漁獲量が増えたという1960年代に瀬戸内海での放流事業を始め成功体験に恵まれた面もあるという。トラフグやマツカワの例があるそうです。国は2022年に策定した栽培漁業基本方針でも「推進」を掲げ、自治体がどの種類をどれだけ放流するかなどの計画を進めているとのことです。
すぐには方針変更にはならないですが(施策がころころ変わるのも問題ですが)、効果を検証する必要はあるようですね。

 

日経新聞 2月26日朝刊サイエンス面

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC096T80Z00C23A2000000/?fbclid=IwAR2l4qfESkQfGJaiaJfalRugXFGXtGSdKr8Kykll51UC1HD2HzzPc0NDjOg

 

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